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《ブラジル》基本金利再度引き下げか=経済活動指数がやや低下

 中銀が16日、第1四半期の経済活動指数(IBC―Br)は2017年第4四半期比で0・13%低下したと発表したと同日付アジェンシア・ブラジルが報じた。
 IBC―Brは中銀が今後の経済の行方を判断する基準の一つで、地理統計院(IBGE)発表の国内総生産(GDP)や景気の先行指標ともみなされている。
 IBC―Brが前期比でマイナスとなったのは2016年第4四半期のマイナス0・78%以来の事だが、昨年同期比では0・86%増を記録した。2017年中の各四半期のIBC―Brは、前期比で1・46%、0・32%、0・26%、0・91%を記録していた。
 気がかりなのは、3月のIBC―Brが2月比で0・74%、昨年同月比でも0・66%のマイナスと落ち込んでいる事だ。ただし、3月までの直近12カ月間のIBC―Brは、1・05%の成長を記録した。
 IBC―Brは農牧業と工業、サービス業、税収のみを基に算出され、国内で生産される全ての財やサービスを総合したGDPに近い数値が出るとは限らない。だが、経済活動が活性化するか否かはインフレ率にも影響するため、中銀が経済基本金利(Selic)を算定する際の重要な参考数値の一つとなる。
 2017年のGDPは1%成長したが、今年の第1四半期は、関係者が期待していたほどの成長が見られていない。連邦政府の経済スタッフは、今年のGDPは3%成長との見解を維持しているが、中銀が毎週行っている経済の動向調査フォーカスは今週、今年のGDPの成長見込みを2・70%から2・51%に下方修正している。
 これらの指数や、インフレが予想を下回る低率で推移している事などを受け、市場関係者の間では、中銀の通貨政策委員会(Copom)は再度、Selicの引き下げを行うとの見方が一般的になっている。