トラック運転手のストが続く中、ディーゼル油やガソリンが鉄道で運ばれてくるため、燃料補給は保障されていると見られていたサンパウロ州バウルー市で、燃料不足が起こり始めた。
トラック運転手のストによる燃料不足は全国的な問題となっていたが、バウルー市は鉄道輸送だから、その影響はほとんどないとみられていた。
パウリーナ市にある製油所から列車で届いた燃料は、タンクローリーに移された後、バウルー市やその周辺の町のガソリンスタンドに運ばれる。列車で運ばれて来る燃料は1回1500トンで、3日おきにガソリンスタンドを満たしていた。
ところが、ストが長引くにつれ、あの町にはガソリンやディーゼル油があると聞いた人々が、ガソリンスタンドに押しかけ始めたため、スト8日目の28日からは、それまで無縁だったガソリンスタンドでの車の列が見受けられ始めた。
しかも、同じ28日には、トラック運転手達が列車からスタンドまで燃料を輸送するタンクローリーの運行を阻害。このため、通常の補給量の20%しか受け取れなかったスタンドも出た。スタンドによっては給油量を制限したりしたが、二つの出来事が重なったスタンドでは、1週間分あったストック燃料が底をついたところも出た。
バウルー市とその周辺に燃料を運ぶ会社は3社あるが、28日にタンクローリーの運行が止められたのは1社だけだ。燃料販売業者の団体プルラルの広報部は、「燃料補給が妨げられた地域も、通常通りの補給体制に戻りつつある。燃料やタンクローリーなどは即座の補給に応じられるだけの余裕があるが、補給作業そのものにも時間がかかるため、全てのスタンドが通常通りの給油量を確保出来るまでには時間がかかる」と発表した。
同団体はその声明の中で、軍や道路警察の警護付で燃料輸送が再開されたため、燃料補給は正常化しつつあるが、本当の意味で正常な状態に戻るには、高速道路や港湾、ターミナル、ガソリンスタンドの全ての封鎖が解かれる事が不可欠だとも述べている。(28、29日付G1サイトより)
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