米国出身の演歌歌手ジェロさん(36)が今月12日、音楽活動の無期限休止を自分のブログで発表した。紅白にも出場し話題となったが、米ボストン大大学院修了しコンピューター関係の仕事に就くことにしたという。一方、ブラジル出身の演歌歌手エドアルド(34)は今月発売のカラオケ雑誌に記事が掲載され、7月には東京で開催されるブラジルフェスティバルに出演が決まるなど活躍の場を広げている。コツコツと日本でがんばるエドアルドには、110周年を日本側から応援してもらうなど、ぜひ末永く活動を続けてもらいたいところ。
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俳誌『朝陰』463号が5月に刊行された。《友逝きて荒れし庭にも寒椿》(佐藤美恵子)、《鰐生る春まだ浅き村湖畔》(寺内ユキエ)の作者はグァタパラ移住地在住。貯水池の湖畔に横たわる鰐を風流に呼んだもの。《ひんやりと器量も悪しお蚕さん》(百瀬久美子)は絹糸生産で有名なブラタクの町バストスらしい作品。器量が悪いといいながら、「お蚕さん」という呼び名に愛情がこもっている。《ぼうふらを沸かさぬ注意移民墓地》(小坪広使)は黄熱病やジカ熱を媒介する蚊を増やさぬ注意と、移民墓地に備えられた花瓶の水をつなげた当地らしい作品。《移民史を読み涙ぐむ秋灯火》(纐纈俊夫)も味わい深い。《おでん酒出稼帰りの店開き》(渡部チエ)は、デカセギが日本で覚えた味で店開きをした様子に郷愁を感じた様か。