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東西南北

 週を明けたころは依然として国民も熱烈に支持していたはずのトラックストは、5月31日の祝日前には急速に勢いを落とし、今となってはあれが嘘のように、急速に熱気が冷めている。それもひとえに、国民の純粋な燃料値上げ反対の気持ちを裏切った過激派など、ストを利用した人たちのせいだ。あとに残ったのは、僅かばかりのディーゼル油の値下げと、それを実現するために犠牲となった政府の保健や教育部門などへの予算削減、さらに賞味期限が過ぎたりして無駄になった大量の食品などなどだ。ネットでは「ストを敵視する報道は嘘」などの風潮まで流れていたが、その盲目的な姿勢ゆえに何が起きたか。今後が問われる一件だ。
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 ストの混乱もかなり収まった5月31日、サンパウロ市では毎年恒例の「イエスの行進」が行われ、主催者発表で約200万人が集まる盛況振りを示した。喧騒がひと段落した後だったこともあり、大きな混乱もなく、無事に終わった。この場にはブルーノ・コーヴァス市市長や、この10月にサンパウロ州知事選を争う現職のマルシオ・フランサ知事とジョアン・ドリア前市長もかけつけ、存在をアピールしていた。
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 5月30日のサッカーの全国選手権、サンパウロは本拠地モルンビでの対ボタフォゴ戦を3―2で勝利。これにより、実に3年ぶりとなる、同選手権首位に立った。だが、それはわずか1日の話で、翌日にはフラメンゴが首位を奪い返した。また、カリーレ監督を移籍で失ったコリンチャンスは、それでも崩れることなく勝利を収め、現時点で3位をキープだ。