キリスト教社会党(PSC)元党首が、公的に割り振られた政党資金を売春婦への支払に当てていた事実が浮上している。8日付現地紙が報じている。
問題となっているのは同党元党首のヴィトル・ジョルジュ・アブダラ・ノセイス氏だ。同件は、2017年の政党資金の用途を報告するために、現在の党幹部が高等選挙裁判所に提出した資料などから明らかになった。
裁判所へは、その証拠となるものも録音の形で提出されている。その中でノセイス氏は「政党資金を使って売春婦に払っているんだ」と語り、売春婦と思しき女性たちの名前も挙げ、「彼女たちの生活を立て直してやったんだ。何が問題なんだ? 俺をどう扱おうというんだい?」などと言う様子が記録されていた。
これに関してノセイス氏自身も、「本来、ペドロ・アレイショ財団というところに当てられるはずだった政党資金を、女性関係を保つために使った」とし、事実を認めているという。
この資金は、連邦政府から割り当てられた公的なもので、政治家の育成や種々の講座、イベントなどの開催費用に使われる性質のものだ。ノセイス氏はペドロ・アレイショ財団の元副会長で、同財団への金を私的に利用していたと見られている。同財団は昨年まで、同党への政党資金300万レアルの内の20%を受け取っていた。
ノセイス氏は2015年の党首選で、前年の大統領選に出馬したエヴェラウド氏に敗れ、30年君臨した党首の座を降りたが、それ以降、同党内では党首の座を巡る内紛が続いている。