高等選挙裁判所(TSE)は7日、SNS大手のフェイスブック(FB)に対し、大統領選候補のマリーナ・シウヴァ氏(REDE)に関するフェイクニュース(虚偽報道)について、記事の削除をはじめとし、責任を追及する内容の判決を下した。選挙関連のフェイクニュースに対する初の対策的判決となった。8日付現地紙が報じている。
マリーナ氏やREDEが問題としたのは、FB上のサイト「パルチード・アンチPT(反労働者党)」が2017年に掲載した、同氏に対する噂だ。このサイトの読者は170万人に上る。そこに、マリーナ氏が「ペトロブラス汚職に関与している」などという情報を流していたのだ。
TSEは、同サイトが掲載していた、「(OAS社の)レオ・ピニェイロ被告が、マリーナ氏が同社から賄賂を受け取ったと語った」「(歌手の)カエターノ・ヴェローゾが、OAS、オデブレヒト、エイケ・バチスタ氏から収賄を行っていたマリーナ氏を擁護した」といった情報はフェイクニュースだと認定した。
TSEはFBに対し、48時間以内に当該記事を削除するよう命じるとともに、このサイトの開設者が使ったコンピューターの識別番号(IPナンバー)や、サイトの開設者とサイトの管理者に関する情報を10日以内に提出するよう命じた。
先の二つの記事は、FBの利用者による「いいね」が3千件ほどつけられるほど、信じられていた。マリーナ氏らが告発した別の記事には、「マリーナ氏は二重帳簿(カイシャ2)を使っていた」とか、「マリーナ氏もオデブレヒト社からの賄賂を受け取っていたのに、元PTと呼ばれるのを嫌っている」といったことが書かれていた。
これらのニュースは、FBだけでなく、同様のプロフィールの「インプレンサ・ヴィヴァ」というサイトでも報じられていた。
選挙裁判所の判事は、全てが嘘であり、マリーナ氏に損失を与えうるとの訴えを認めた。
マリーナ氏はラヴァ・ジャット作戦の捜査対象には含まれておらず、むしろクリーンなイメージで通っている。だが、以前から「PTにいたなら汚職と無縁だったはずはない」といった具合で、右派からの攻撃対象にされやすい側面があった。
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