7月21日のブラジル日本移民110周年式典まで残り僅か一カ月――それに先駆けて、17日午前8時半からイビラプエラ公園の先没者慰霊碑は例年通りだが、10時半から文協大講堂にて催される移民の日の「開拓先没者追悼法要」の方は節目の年に相応しく、千人規模の大法要になる見込みだ。来月7日に当選が行われる第二弾リッファの締切りを目前に、菊地義治実行委員長はさらなる協力を呼びかけている。
例年、文協法要は二百人前後で同じ顔ぶれの出席者ばかりの式典だった。今年は菊地実行委員長が梃入れして活性化を図り、千人規模の法要となる見込み。法要後、唱歌「故郷」と110周年記念曲「ありがとうブラジル」を全員で合唱して締め括る。
菊地実行委員長は「二世、三世にとっては自分の親や祖父母を含めて先駆者だ。日系社会が一丸となって先駆者に感謝を伝えるのが移民の日の本来の在り方。みなが日系社会の一員という自覚を持ち、全員参加型のものにする」と熱い思いを滲ませる。
法要後には、参加者全員に、各方面からの協力を得て、おにぎり、MUPYのジュース、パイロットのボールペン、メモ帳などの入った福袋が用意されている。
また、限定100人に県連日本祭りの入場券、限定20人にサンパウロ青年図書館とニッケイ新聞出版『日本文化第5巻・皇室編』(日ポ両語)が当たる。
式典の出席には「招待券」が必要なので要注意。現在、無料配布しており、既に900枚程度は配布済みだ。また、お供え用のコーヒーパックの寄付を呼びかけている。出席する場合は、文協もしくは仏教連合会傘下の最寄りの寺に問合わせること。
また、300万レアルを目標としたブラジル日本移民110周年記念のための資金集めについては、寄付協力は約9割達成。ホンダのシビックなどが当たる第二弾リッファも、3500冊中3100冊が完売。残り400冊となった。
菊地実行委員長は「日系社会が一丸となって眞子さまをお迎えするために、日系社会の一員としてみんなに協力して欲しい。一人一人が意識を強めることで日系社会も変わってゆく。ぜひ応援して」と呼びかけた。
一枚35レアル。購入は最寄りの日系団体まで。なお、移民110周年記念の資金の一部は、文協大講堂の舞台改修にも充てられる予定だ。大講堂はコロニアが誇る「晴れの舞台」だが、床板がささくれ立って傷んでいる。これを機に、滑るように歩ける舞台にする予定だという。
なお、7月21日の日本移民110周年記念式典は正午からに時間変更された。同日午後6時からは「島唄」「風になりたい」などの大ヒット曲で知られる日本の歌手、宮沢和史さんも5千人の日本祭りの大舞台で歌う予定。百周年の時は、アマゾンのトメ・アスー移住地で特別コンサートを開いて熱唱した。移民に特別な想いをもつ数少ない日本の有名歌手だ。
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110周年ではリッファ購入以外にも、募金活動のために開設された専用口座(ブラデスコ銀行、Agencia 0131、Conta Corrente 100110-8、CNPJ 08 584 707/ 0001-02、Instituto Brasil-Japao de Integracao Cultral e Social)への直接入金も可能。また、110周年記念グッズがJHやオンラインストア(www.imigracaojaponesa.org.br)で販売されており、それを通じて祭典を支援することも可能だ。