14日からロシアで開催されているサッカーW杯。世界最多の優勝5回を誇るブラジル代表(セレソン)は、17日にロストフで行われた対スイス戦を1対1で引き分けた。
開幕前は盛り上がりも心配されたが、サンパウロ市やリオ市など、各地で行われた街頭観戦イベントは大勢の観衆で賑わい、「国は問題だらけだけど、W杯の時くらい、それを忘れて楽しまなくちゃ」と語る市民の姿も見られた。
6度目の優勝を狙うセレソンは、ネイマールを中心に、コウチーニョ、ガブリエル(G)・ジェズスなどの豪華攻撃陣を擁し、前半20分にコウチーニョがミドルシュートを決めて先制した。
これに対し、スイスは反則、警告も厭わない激しい守りで対抗。追加点を防ぐと、後半5分には、コーナーキックにツバーがヘディングで合わせ同点とした。セレソンの選手たちは、「ツバーがシュートの前にブラジルのミランダを押した」とアピールしたが、ゴールは認められた。
勝ち越しを狙うセレソンは攻め立て、後半29分にはG・ジェズスがスイスのディフェンダーに倒され、「あわやPKか?」のシーンも見られたが、これも認められず、試合はそのまま終了した。
チッチ監督は試合後、「ミランダへのプレーは反則だったと思うが、『そのせいで勝てなかった』と言いたくない。W杯にかける気持ちが固さとなって、シュートに正確性を欠いた」と振り返った。また、G・ジェズスも、「1試合勝てなかったからって敗退したわけではない」と、気丈な姿勢を見せた。
試合翌日、ブラジルサッカー連盟(CBF)は、ミランダが押されたシーンについて、国際サッカー連盟(FIFA)審判部に対し、なぜ今大会から採用のビデオ判定が使われなかったのか、ビデオ判定採用の基準を問う質問状を送る意向を示した。
ブラジルは、スイス、コスタリカ、セルビアと共にE組に所属。4チーム総当たり戦を行い、上位2チームが決勝トーナメントへと進む。次戦は、22日午前9時(ブラジリア時間)にサンクトペテルスブルグで行われる対コスタリカ戦だ。
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