ブラジル国内にはロシアで開催中のW杯出場国全てのコミュニティが大なり小なり揃っているが、隣国アルゼンチンが決勝トーナメント進出を決めた26日は、アルゼンチン人の代表的なコミュニティの一つ、ピアウイ州州都テレジーニャ市北部のアルゼンチナ街が興奮の渦に包まれた。
アルゼンチナ街でのドラマは、初戦の対アイスランド戦での引き分け直後から始まったが、第2戦での対クロアチア戦での敗北で一段と重苦しさを増した。
そんな空気を一掃してくれたのが、26日午後3時からの対ナイジェリア戦だ。ナイジェリアの選手の一人が試合の前、「この試合がメッシにとって最後のW杯での試合になるかも」と言っていたように、この試合で勝たなければ、アルゼンチンは予選リーグ敗退となるはずだった。
試合は前半14分にリオネル・メッシが先制のゴールを決め、希望の光がさした。だが、後半に入ってナイジェリアが同点ゴールを決めると再び重苦しい雰囲気に。
その重苦しさを取り払ったのは、後半40分にマルコス・ロホが決めた勝ち越し点だ。
アルゼンチナ街の名付け親、ライムンド・ジュニオル氏は歓喜の余り、「やったぜ。この勝利で上昇気流に乗るぞ。ブラジルにも一泡吹かせてやらなくちゃ。これで流れが変わった。対フランス戦だって俺達が勝つに決まっているさ。誰も手なんか抜かないからな」と言い放った。
16強入りを決めたアルゼンチンは、30日午前11時に、決勝トーナメント第1戦の対フランス戦に臨む。(26日付G1サイトなどより)