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東西南北

 最高裁のアレシャンドレ・デ・モラエス判事が6月29日、ブラジルの全ての市の市警備隊(guardia civil)に、いつでも銃を所持、使用できるとする予備判決を下した。「市の人口の多寡によって市警備隊の武器の使用制限にバラつきがあるのは、平等とは言いがたい。今日では人口の少ない市においても犯罪率が上昇している」とモラエス判事は結論付けた。人口の少ない市の市警備隊に武器使用制限を設けた法律が成立したのは2003年のこと。世の常識は移り変わるものだ。
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 世界最多の6度目のW杯優勝に向けて順調に歩を進めているブラジルだが、大会2戦目より続けて怪我人が出て、2日のメキシコ戦では、左右のサイドバックのポジションで控え選手が出場した。さらに悪い事に、メキシコ戦では中盤の守備の要、カゼミーロが累積2枚目となるイエローカードを受け、準々決勝は出場停止となった。7大会連続でW杯8強に進出しているブラジルにとってはここからが本番。強敵ベルギー相手の準々決勝の行方は如何に?
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 ブラジル中銀が毎週発表している経済指標予測、フォーカスの最新版が2日に発表され、今年のインフレ率予測が先週の4%から4・03%へと上方修正された。中銀は今年のインフレ目標を、「3~6%」に設定しているため、まだ許容範囲内に収まっているといえるが、7週連続での上方修正となっている事が気がかりだ。「トラックストの影響は限定的」など政府や中銀の関係者筋が喧伝しているのは、冷静な分析というより、希望的観測という気もしてくるが…。