10月のサンパウロ州知事選に出馬する、サンパウロ州工業連盟(FIESP)会長のパウロ・スカッフィ氏(民主運動・MDB)の副候補が、軍警の女性幹部に決まった。24日付現地紙が報じている。
サンパウロ州内の産業界に強い影響力のあるスカッフィ氏だが、副候補に選んだのは軍警女性中尉のカルラ・バッソン氏(46)だった。
同氏は、父が軍警と陸軍で勤務経験があり、兄が市警捜査官という警察一家の出身で、本人も警察学校を出た後に軍警となり、現在はサンパウロ州ジュンジアイーで特別機動隊を率いている。
この人選は、選挙の争点のひとつである保安部門で強いところを見せたいスカッフィ氏の意向が表れたものと見る向きが多い。
また、スカッフィ氏自身は否定するものの、大統領選の世論調査でジャイール・ボルソナロ氏がサンパウロ州内で人気があることが背景にあると指摘する向きもある。同氏の所属政党である社会民主党(PSL)のサンパウロ州支部長で、10月の上院議員選に出馬予定のマジョール・オリンピオ氏も、軍警と強いつながりを持っている。
世論調査で見ると、スカッフィ氏は現在、ジョアン・ドリア前サンパウロ市市長に次いで、僅差で2位につけている。