大統領選に向け、これまでまとまっていなかった左翼政党が協力体制を見せはじめた。また、これまでは具体的な動きの見えなかったマリーナ・シウヴァ氏(REDE)も、連立に向けて動きはじめている。1日付現地紙が報じている。
大統領選では各政党が候補を出しているためにまとまりが見られなかった左派だが、7月31日に、ブラジル社会党(PSB)のカルロス・シケイラ党首が、労働者党(PT)、民主労働党(PT)、ブラジル共産党(PCdoB)の幹部との会合を開いた。
PSBはここで、具体的に支援する大統領候補の名前を絞ったわけではない。シケイラ党首は会合後、ルーラ氏(PT)につくか、シロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)につくか、党としてはどちらも支援しない(党員の判断に委ねる)の三つの可能性に触れ、党大会までに3番目の選択肢を選ぶことが決まった場合も、左派候補以外は応援しないとの意向を明らかにした。
同党首はまた、ルーラ氏かシロ氏を支援する場合は、元クリチーバ市長のルシアーノ・ドゥッチ氏がいずれかの候補の副候補につく準備ができていると公言した。
PSBが支援候補を特定していないのは、地方選での連立なども念頭においてのことだ。
これは先週、サンパウロ州知事選でマルシオ・フランサ知事(PSB)を支持すると表明したPDTが、PSBの独立性を擁護したことなどを踏まえたものだ。PDTはミナス州や連邦直轄区、セアラー州ではPSBの支援を得られるとみているが、ペルナンブッコ州のパウロ・カマラ知事は既に、PTを支援する意向を示している。
また、これまでは連立に向けた動きをみせていなかったマリーナ・シウヴァ氏も、ここに来て、ようやく動きはじめた。マリーナ氏が連立を望んでいるのは、緑の党(PV)だ。同党は、マリーナ氏が2010年の大統領選に出馬した際に所属していた政党だ。
民主社会党(PSDB)やPDTとの協力を打ち出している地方支部もあるため、PVは7月28日の党大会で、今回の大統領選は中立で行くと宣言した。だが、REDEが接触を試みたのを受け、最終判断は党幹部に委ねられた。ジョゼ・ルイス・ペンナ党首は「話を聞く用意はある」としており、地方支部の意向も確認後、4日までに返答する予定だ。
連立が成立した場合のマリーナ氏の副は、2014年の大統領選に出馬した経験のあるエドゥアルド・ジョルジェ氏となる。連立不成立の場合の副候補には、エロイーザ・エレーナ元上議やサッカークラブのフラメンゴの会長でもあるエドゥアルド・バンデイラ・デ・メロ氏らの名前が挙がっている。
マリーナ氏は7月末にシロ氏や別の大統領候補であるアウヴァロ・ジアス氏(ポデモス)と会って、決選投票に残った時は互いに協力しようと話し合っている。