ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》大統領選の政見放送持ち時間決まる=長さではアウキミンが圧倒的=PT候補が2番手で追う=ボルソナロはネット頼み

《ブラジル》大統領選の政見放送持ち時間決まる=長さではアウキミンが圧倒的=PT候補が2番手で追う=ボルソナロはネット頼み

4日の党大会でのアウキミン氏(José Cruz/Agencia Brasil)

4日の党大会でのアウキミン氏(José Cruz/Agencia Brasil)

 5日まで行われた各政党の党大会の結果、今年の大統領選には13人の候補が出馬することになり、各々の候補のテレビやラジオでの政見放送の持ち時間も決まった。7日付エスタード紙が報じている。

 政見放送は、「12分30秒」の単位で1日4回(テレビだと13時~13時25分、20時30分~20時55分、ラジオだと7時~7時25分、12時~12時25分)流れるものと、各候補の30秒のCMが流れるものの2タイプある。
 持ち時間や放送回数は政党の抱える下院議員の数で決まり、連立政党の数が多いほど有利だ。
 まず「12分30秒」のタイプで最長なのは、9政党の連立に成功したジェラウド・アウキミン氏(民主社会党・PSDB)で5分33秒。続いて、ルーラ氏もしくはハダジ氏の労働者党(PT、4党連立)候補の2分20秒。そこに民主運動(MDB、2党連立)のエンリケ・メイレレス氏が1分57秒で続く。いわゆる、「三大政党」と呼ばれる党の候補が今回も有利だ。
 続いて第2グループとして、アルヴァロ・ジアス氏(ポデモス、4党連立)が39秒、シロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT、2党連立)が37秒、マリーナ・シウヴァ氏(REDE、2党連立)が26秒となる。
 残りの7候補は15秒以下と短いが、その中で最も長いのが社会主義自由党(PSOL)のギリェルメ・ボウロス氏の14秒。支持率でルーラ氏につぐ人気のジャイール・ボルソナロ氏(社会自由党・PSL)は他の2候補と同じ9秒。残り3候補が6秒となる。
 また「30秒CM」の挿入は、アウキミン氏が35日間の放送期間中に364回。1日平均10回以上流れる計算だ。
 ルーラ氏もしくはハダジ氏が152回、メイレレス氏が128回で1日約4回。アルヴァロ氏(42回)、シロ氏(41回)、マリーナ氏(29回)は1日約1回だ。
 またボウロス氏は15回で2日に約1回。ボルソナロ氏ほか2人は10回で3日に約1回。残り3候補は6回で5日に約1回だ。
 ブラジルでの選挙は大統領選に限らず、知事選や全国市長選などでも、政見放送の持ち時間が知名度の高さなどを左右するため、有権者に強い影響力を持つ。人気のボルソナロ氏やマリーナ氏はネットでの勝負となる。
 また、明日9日からはテレビ局での大統領選候補による討論会がはじまる。明日のバンデイランテス局のものは午後10時からで、13人の候補中、アルヴァロ氏、アウキミン氏、マリーナ氏、ボルソナロ氏、ボウロス氏、メイレレス氏、シロ氏、カボ・ダシオロ氏(パトリオッタ)の8人が参加する。
 ルーラ氏は服役中のため、討論会参加には選挙高裁の許可が必要だが、選挙高裁は6日、同氏の参加を認めないとの判断を下した。現時点では、代理としてハダジ氏が参加できるかも微妙だ。