サンパウロ市は10日、長らく懸案になっていた、「アウグスタ公園」建設に関する合意を建築企業らと取り交わした。11日付現地紙が報じている。
公園の場所は、同市最大の繁華街、パウリスタ大通りに隣接するコンソラソン地区のアウグスタ街、カイオ・プラド街、マルケス・デ・パラナグアー街で囲まれた、2万4千平米の広大な緑地地帯だが、その一部は建設会社シレラとセチンが所有する私有地だ。
この緑地地帯に公園を作る計画は2006年に法案化され、市議会で承認された後、2013年末にフェルナンド・ハダジ市長(労働者党・PT)が裁可した。
だが、この条例に反する形で、2015年に市の機関が先の2社に「公園内にビルを建設する」ことを許可し、州検察局を巻き込んだ裁判となった。裁判は4年間続き、市長もジョアン・ドリア氏と後任のブルーノ・コーヴァス氏(共に民主社会党・PSDB)に代わったが、やっと合意が成立した。
この結果、シレラとセチンの両社は、公園内の私有地を寄贈する代わりに別の土地に無償で建物を建てる権利を得ることになった。公園内に建設する場合は1830万レアルの支払が必要だが、コーヴァス市長は州検察局立会いのもとで、「他の地域なら3322平米までは無償で建造を認める」との条件で、正式に合意を取り交わした。
合意はまだ、裁判所の認可が必要だが、現時点では、2019年初頭に工事を開始し、2020年半ばに完成の予定だ。