ダッタフォーリャの大統領選に関する世論調査の結果が発表され、服役中のルーラ氏(労働者党・PT)が39%と支持率を伸ばした。ルーラ氏抜きの場合、ジャイール・ボルソナロ氏(社会自由党・PSL)とマリーナ・シウヴァ氏(REDE)が争う展開となっている。支持率に直接影響を与える政見放送は31日からはじまる。22日付現地紙が報じている。
大統領選への出馬登録が15日に締め切られ、本格的な選挙活動がはじまった直後の20、21日に行われた世論調査では、ルーラ氏の支持率がこれまで以上の39%に跳ね上がっている。国連関連機関がルーラ氏の出馬を認めるよう、ブラジルに勧告したことなどもルーラ氏を後押しする要因になったと考えられる。
ルーラ氏が候補と想定した場合は、ボルソナロ氏19%、マリーナ氏8%、ジェラウド・アウキミン氏(民主社会党・PSDB)6%、シロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)5%と続く。
PT候補をハダジ氏に替えた場合の1位はボルソナロ氏の22%だが、マリーナ氏の支持率が16%と大きく伸びる。これは調査期間が20、21日だったことが影響している。マリーナ氏は17日のレデ局での大統領選討論会で、女性差別と武器所持の許可を巡り、ボルソナロ氏を強く批判しており、女性を中心に支持票を伸ばした。
ルーラ氏抜きの場合の支持率3位はシロ氏の10%で、アウキミン氏は9%で4位。ハダジ氏はアルヴァロ・ジアス氏(ポデモス)と並んで4%に留まっている。
ルーラ氏が指名した候補に投票するかという問いには、「確実に投票する」は31%、「おそらく乗り換える」は18%で、「投票したくない」が48%と高い。なお、ルーラ氏が出馬できない場合に指名すると思う人はと聞くと、ハダジ氏からメイレレス氏まで8人の名前が出てきており、ハダジ氏が副候補との認識は浸透していない。
また、決選投票のシミュレーションでも、マリーナ氏、シロ氏、アウキミン氏は、ボルソナロ氏との決選投票には勝てるという結果が出た。だが、ハダジ氏は29%対38%で敗れるという結果となっている。
これは、31日からはじまるテレビ、ラジオでの政見放送前の世論調査での結果だが、ボルソナロ氏、マリーナ氏は小政党所属のため、持ち時間がなく、圧倒的に不利となる。政見放送では、全体の持ち時間の40%を占めるアウキミン氏が他の候補を圧倒している。さらに言えば、テメル大統領の民主運動(MDB)の候補で現状1~2%の支持のエンリケ・メイレレス氏も持ち時間は豊富だが、83%の人は「テメル氏推薦の候補には入れない」と答えている。