ポレト・アレグレ市の日本語学校は生徒数120人。校長の大澤秀子グチエシスさん(60代、北海道)は「17、8年前は生徒が40人で経営難だった」と言う。
当時の生徒は日系子弟だけだったため、大澤さんは非日系人も受け入れるよう経営母体である文協に掛け合った。すると反対の声や「方針を変えるくらいなら、いっそのこと閉校したら」という意見が大多数だった。
しかし、当時文協役員だった谷口浩さんなどの後ろ盾を得て、なんとか存続が決まった。現在、生徒の9割が非日系人、漫画の描き方を教えるコースも開講している。
大澤さんは「日系人は日本語を無料で教えてもらえると思っていて、親は月謝を払ってまで子供を日本語学校に通わせようと思わない」と話す。
両親が畑仕事の合間に日本語を教えていた時代と、共働きが多い今では環境が違う。日本語に魅力を感じる非日系人が増えるなか、日系人の日本語離れが進むのは悲しい。(陸)