年金や恩給受給者向けの13カ月給(初回分)の支払いが、27日から始まったと同日付現地紙サイトが報じた。
国立社会保障院(INSS)によると、13カ月給の受給対象者は2970万人で、支払いは8月27日から9月10日にかけて行われる。13カ月給分の所得税は、11月から12月にかけて払われる、残りの半分から差し引かれる。
今回支払われる13カ月給は、年金や恩給、病気やケガで働けなくなった人、出産手当受給者などを対象とするものだ。原則として給付月額の半分が支払われるが、今年1月以降に年金や恩給、手当を受け始めた人には受給開始時期に応じた額が支払われる。
27日から支払開始となったのは、年金や恩給の額が最低賃金(最賃)一つ未満で、年金などを受給するためのカードの末尾番号が1の人だ。最賃一つ以上を受け取っている人への支払は9月に入ってからになる。
8月から9月にかけて支払われる年金や恩給受給者への13カ月給(初回分)は、210億レアルの経済効果をもたらすと見られている。
民間企業の場合、13カ月給の最初の半分は11月まで、残りの半分は12月末までに支払われるが、年金や恩給受給者は、2006年以降、初回分は8月から9月、残りは11月から12月に受け取るようになった。
ただし、2015年の場合は、経済の冷え込みとそれに伴う税収減で、初回の13カ月給の支払いが9月にずれ込んだ。
2016年8~9月の13カ月給受給者は2800万人超、17年8~9月の受給者は2940万人だから、年金や恩給の受給者は年々増加している事が良くわかる。
また、17年8~9月に支払われた13カ月給による経済効果は198億レアルだった事から、高齢化や最賃額引き上げなどで、社会保障費の負担額が膨らんでいる事が数字の上でも明らかにされた。現政権は社会保障制度改革にこぎつけずにいるが、公務員給引き上げ圧力も高まっており、次期政権は年金受給開始年齢の見直しも含めた社会保障制度改革推進を避けて通れないだろう。