最高裁は11日、極右大統領候補ジャイール・ボルソナロ氏が行った人種差別が疑われる発言に対する起訴を受け入れるか否かの審理を再開し、起訴受入れを拒否。ボルソナロ氏は被告にはならずに済んだ。12日付現地紙が報じている。
同件の審理は8月28日にはじまったが、最高裁第1小法廷での投票が2対2になった時点でアレッシャンドレ・デ・モラエス判事が審理を止めたままとなっていた。
11日、再開した審理でモラエス判事は、ボルソナロ氏が17年1月にリオ市のユダヤ人協会で行った「先住民はダム建設の妨害ばかりしている」「キロンボの保護区など1センチたりとも作らせやしない」といったした発言に対して、「嫌悪感が強く、現実を把握しないで行われた発言であることは疑いようがない」としながらも、「だが、〃表現の自由〃の限界を超えるような次元にまで達しているとまでは思わない」として検察庁からの起訴を却下。この結果、判事投票は2対3となり、ボルソナロ氏は被告にはならなかった。
また、この日はイボッピによる世論調査も発表され、支持率が26%で前回の同調査より4%ポイント上がり、さらに拒絶率も41%と前回比で3%ポイント減った。
数字そのものは、前日10日に発表されたダッタフォーリャのそれとは誤差の範囲内のものではあったが、支持率の上がり幅が大きく、拒絶率が落ちた。また、追随の候補の数字はダッタフォーリャほど高くなかった。
また、ダッタフォーリャでは「シロ・ゴメス氏、マリーナ・シウヴァ氏、ジェラウド・アウキミン氏、フェルナンド・ハダジ氏にいずれも決選投票で敗れる」との結果だったのに対して、イボッピでは「シロ氏とアウキミン氏に惜敗、マリーナ氏に引き分け、ハダジ氏には勝利」となっていた。