給食契約を巡る不正行為で逮捕され、市長職を剥奪されていた、サンパウロ州マウアー市のアチラ・ジャコムッシ氏(ブラジル社会党・PSB)が12日、市長職に復帰した。13日付現地紙が報じている。
ジャコムッシ氏は、公立学校の給食を担当する業者に支払ったと見せかけて公金を横領していたとして、5月9日に逮捕された。同氏の自宅からは、8万7千レアルの現金も見つかった。
同市の市長職は、その6日後に代行として就任した副市長のアライデ・ダモ氏がつとめていた。
ジャコムッシ氏は刑務所で37日間を過ごした後、6月15日に出所したが、8万5千レアルの罰金を命じられた上、公職復帰も禁じられた。
一方、ダモ市長代行は7月7日に市の財政破綻を宣言。市長代行が局や部局の削減や経費削減を命じたこともあり、市政は混乱に陥った。
ジャコムッシ氏の弁護側は市政回復のため、停職を解く暫定令を求めたが、8月10日に第3地域裁、同月22日に高等裁がこれを却下した。
だが今月11日、最高裁のジウマール・メンデス判事が弁護側からの上告を認め、市長停職が解かれた。市長職復帰を認めた文書は12日朝、同市市議会に届けられた。市議会議長はジャコムッシ氏の父親アジミール氏で、ジャコムッシ氏は即日復帰となった。
ジャコムッシ氏は、ダモ副市長が代行中に選んだ局長らを解雇し、選出しなおす意向のようだ。