ベネズエラ人の大量流入と犯罪増加で、ロライマ州内の緊張が高まっている中、12、13の両日に、ブラジル空軍が約400人のベネズエラ人をリオ・グランデ・ド・スル州に移送したと、12、13日付現地紙サイトが報じた。
今回の移送は、12日に200人強、13日に190人強の2回に分けて行われた。これらの移送者は、空軍機でポルト・アレグレ市のサウガード・フィーリョ空港まで運ばれた後、カノアス市とエステイオ市に運ばれた。
社会開発省は、ベネズエラ人受け入れにかかる経費(6カ月分)として、カノアス市に1200万レアル、エステイオ市に53万3400レアルを支払う事になっている。同省関係者らは既に二つの市を訪問し、ベネズエラ人を受け入れるための住居の確保や、ポルトガル語習得のための講座の準備などについても話し合っている。
また、ポルト・アレグレ近郊では、既にベネズエラ人の雇用に関心を示している企業もあり、当面は6カ月分の経費が支払われる事になったが、6カ月を過ぎても就労できない場合のケアについても、検討されている。
今回の移送により、ロライマ州から他州に移ったベネズエラ人は1900人を超えた。連邦政府によると、国内移送されたベネズエラ人は皆、難民申請や居住申請を行った上、移送を希望すると申し出た人達で、全員が健康診断や予防接種を済ませている。また、納税番号や労働手帳といった書類も完備した上で送り出されている。