11日に逮捕された前パラナ州知事で上院議員選に出馬していたベト・リッシャ氏が14日未明、最高裁からの命令により釈放された。15日付現地紙が報じている。
ベト氏は、パラナ州知事時代の2012~14年に行った州道の工事の入札での不正と公金横領などの嫌疑で、11日に逮捕されていた。
だが14日、最高裁のジウマール・メンデス判事が人身保護令の適用を認め、釈放となった。奇しくもこれとほぼ同じタイミングでパラナ州地裁がベト氏の一時拘束を延長する命令を下していたが、無効となった。
メンデス判事の判断により、ベト氏のほか、同氏夫人で同州元局長だったフェルナンダ氏や同氏の弟でインフラ局長だったペペ氏、企業家や会計士など、11日に同件で逮捕されていた人たちも釈放となった。
メンデス判事によると、今回の釈放の判断に至ったのは「この逮捕に政治的な意図が感じられた」ためだという。それはとりわけ、ネットにおけるフェイクニュースなどの虚偽情報に左右されている、とした。
ベト氏は今回の選挙で上院議員選に出馬しており、これから選挙戦が過熱するというタイミングで逮捕されていた。
だが、その一方で、今回の事件では、報奨付証言に応じた証言者から、この事件に使われたとおぼしき現金を仕分けする様子を映し出したビデオも連邦警察に提出されており、それがテレビなどでも公表されて話題となっている。
メンデス判事は最近、政治家の逮捕に対して懐疑論を唱え、ラヴァ・ジャット作戦で逮捕された政治家などに人身保護令適用を連発するなどして物議をかもしていた。
この釈放により、ペト氏は上議選には出られることになる。だが、同氏が知事選で支持を示しているパラナ州知事選候補のシーダ・ボルゲッティ氏(進歩党・PP)はシャッパの解消を望んでいるという。
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