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今も根強い男性至上主義

 26日付2面に25歳のブラジル人男性から暴行を受けた米国在住で22歳のブラジル人女性の話が載っている。男性が全て暴力的な訳ではなく、報道されるのは問題のある例ばかりと知ってはいるが、25日付G1サイトの記事では、男性至上主義に取り付かれた人の怖さを改めて感じた▼酒を飲んだ加害者は行動が荒々しくなり、「携帯電話をよこせ」と命じた上、「何でお前はそんなにバカなんだ。俺が携帯をよこせと言ったら、素直に渡せ。いい加減バカな真似はやめろ。男の方が女より権力がある事がわからないのか。お前は女だから、俺の言う事をきくのが当たり前だ」と言い、暴行し始めたという▼加害者は女性を突き飛ばし、頭を両足で挟んで動けなくして顔に生理食塩水を浴びせる、顔を蹴飛ばす、髪の毛をつかんで引きずり回す、顔を床に打ち付ける等の暴行を加えた。トイレに逃げ込んだが扉を壊され、携帯を渡して逃げた女性を見た門番が、警察に通報、救急車を呼んだ▼加害者は所持品を取りに戻った女性に同行した警官に逮捕された。女性が録音していた前述の発言内容が、同僚の女性下議を嘲った某大統領候補の発言そっくりと思うのはコラム子だけか? ネット上の写真や携帯ソフトの通話にも文句をつけられていた女性。「自分が第一で、相手の人格を認め、尊敬できない人とは別れるべき」と、同様の状況に置かれた女性に提言した▼互いが過度に心理的に依存する「共依存」例もあり、男女関係は一概に言えないが、昨今の社会通念は変化している。経済力がない、報復が怖いといって泣き寝入りする人も多いが、権力を振り回すだけの男性は現実に目覚める必要があるのでは。(み)