サンパウロ市のアルマンド・アルバレス・ペンテアード大学(財団、Faap)で、何者かが構内に侵入し、教室内に軍政支持などの落書きを行ったと26日付現地紙サイトが報じた。
落書きがされていたのはコミュニケーション関係の講義が行われる教室で、黒板や壁に軍政や人種差別を支持する内容の落書きがなされた。
この教室には同性愛者や両性愛者を支援するLGBTIのシンボルの旗なども置かれていたが、これらの品々には、「こんな奴らにはびんたを食らわせろ」「殴り方がたりないぞ」など、男性至上主義を匂わす内容の落書きもなされていた。
軍政支持の落書きの中には、「直接介入をすぐに行え!」「ウストラはブラジルの英雄だ」などというものもあった。
ウストラは、軍政時代に反体制派を迫害し、拷問などを加えさせた事で知られる軍人だ。
また、「汚れたものはすぐにきれいにしろ。左派は臭いぞ」などという落書きもあったという。
最近、ネット上などで盛んに行われている、社会自由党の大統領候補、ジャイール・ボルソナロ氏に対する批判の「エレ・ノン」に対抗した、「エレ・シン」などの落書きも見受けられた。
Faapは一連の行為を批判し、構内への侵入や、多様性を排除し、他者への敬意を欠く内容の落書きといった暴力的な行為は認められないとする声明を発表した。
また、被害を受けた教室に関しても、従来通りに、学生達の創造性や独立性、表現の自由を保障した空間として保持できるよう、財団としてなしうる範囲の予防的な措置を講じる意向である事も表明した。