連邦警察が26日、パラナ、サンタカタリーナ、リオ、サンパウロの4州で、ラヴァ・ジャット第55弾の「第2統合作戦」敢行と同日付現地紙サイトが報じた。
同作戦は、パラナ州内を走る連邦道で「統合環状線」と呼ばれる高速道の運営などに携わるコンソーシアム六つを巡る不正を告発している。
摘発されたコンソーシアムは、エコノルテ、エコヴィア、エコカタラッタス、ロドノルテ、ヴィアパル、カミーニョス・ド・パラナで、早いものは1999年から、贈収賄や資金洗浄、脱税、犯罪組織形成その他の不正が見つかっている。
今回の作戦では家宅捜索令状が73件、コンソーシアム関係者や公務員、仲介者らへの逮捕令状(予備拘束と一時逮捕)が19件出た。
逮捕令状が出た19人には、パラナ州前知事のベト・リッシャ氏の兄弟で同州インフラ局長だったペペ・リッシャ氏や、前知事のいとこで企業家のルイス・アビ・アントウン氏も含まれている。アビ・アントウン氏は現在、レバノンにおり、逮捕には至っていない。
連邦検察庁によると、各コンソーシアムは担当する区画の入札で便宜を図ってもらった上、水増し請求を行い、過度の収益を得ていたという。
汚職の実態を具体的に見ると、金融面の仲介役として逮捕令状が出たアジル・アサド容疑者が、実際には発生していない経費請求のために切った偽の領収書が、エコノルテを取り仕切るトリウンフォ・グループに対してだけで8500万レアル分。ロドノルテを取り仕切るCCRグループにも4500万レアル分の領収書が発行されていた。
環状線を巡る不正は1999年から2015年まで続いていたとされ、ブラジル道路譲許協会(ABCR)のジョアン・シミナゾ・ネット氏にも逮捕令状が出た。
検察庁で行われた報奨付供述によると、同協会が仲介した事業で払われた賄賂総額は当初、月額12万レアルだったが、毎年調整され、2010年には月額24万レアルに達していたという。
賄賂額は契約額の2%とされ、支払は現金で行われた。金の受け渡し場所はクリチバ市のABCR本部だったが、最終的に懐を潤したのは同州道路局(Der)の公務員で、2011年以降は同州の規制当局(Agepar)職員にも賄賂が払われていたという。
今回の作戦で逮捕令状が出た19人中、ペペ・リッシャ氏やアビ・アントウン氏らは9月11日に行われたラジオ・パトルーリャ作戦でも逮捕されたが、ベト・リッシャ前知事を含む同作戦での逮捕者15人は全員、ジウマル・メンデス最高裁判事の出した人身保護令により、14日に釈放されていた。