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日系人がメダル16個の快挙=ブラジル金14個中10個が日系=世界マスターズ陸上大会で

 第23回世界マスターズ陸上競技選手権大会が、9月4日から16日までスペインのマラガ市で開催された。世界130カ国・地域から約8700人の選手が参加した。マスター陸上ブラジル協会(ABRAM)サイトの発表によれば、ブラジルからは選手団は67人で計26個のメダルを獲得した。うち金メダルは14個で、その中の10個が日系選手という快挙を成し遂げた。今回参加した日本移民・日系人はブラジル勢の約一割だが、16個ものメダルを獲得する活躍を見せた。25日に来社した宮村憲治アナスピ・ベテラーノ会会長らが報告した。

 9月16日、男子400メートルリレー(45歳クラス)には、武井壮(45、元陸上競技選手のタレント)、朝原宣治(46、北京五輪400メートルリレー銅メダリスト)らが出場して金メダルを獲得したことが、日本では話題に。だが、世界記録更新には0・3秒届かず残念な結果になったと報道された。
 その同じ大会で、ブラジルからの選手団、中でも日系人は大健闘をしていた。日本で開催された第10回大会から参加している清水義之さん(90、広島県、男子90歳の部)。なんと幅跳び、三段跳び、100、200、400メートルの5種目で金メダルを得た。
 うち200メートル走、400メートル走では世界記録も更新し、それぞれ37秒16、1分29秒35を記録した。90歳代では無敵といえる強さを誇る。清水さんは「陸上一点集中の生活。三度のご飯よりも陸上が好き」と情熱をのぞかせた。
 弟の弘(ひろむ)さん(75、二世、男子75歳の部)も三段跳で銅メダルを獲得。「メダルを取ることができてよかった。90歳になる頃には兄と同じくらい取りたい」と意欲を見せた。
 3回目の参加となった井本澄子さん(80、二世、女子80歳の部)は80メートルハードルと円盤投げで金メダル、100メートル、ハンマー投げ、砲丸投げ、ペンタスロン(五種競技)で銀メダルを獲得した。
 また、松島巧さん(86、宮城県、イビラプエラチーム所属、男子85歳の部)も円盤投、槍投、投てき五種で金メダルを獲得した。
 宮村会長(76、二世)は日本移民・日系人の快挙に「嬉しいですね。このような結果を出せる人は中々いないのでは」と語った。
 また、アナスピは10月12から14日まで、イビラプエラ公園近くのヴァス・ギマラエススポーツ複合施設で『ブラジル移民110周年記念大会』を開催する。12日は正午から、13、14日は午前7時半から。日系、非日系600人が参加する大きな大会となる。問い合わせは宮村会長(11・2578・1659)まで。