サンパウロ州知事選候補の陸軍少佐アドリアーノ・ダ・コスタ・エ・シウヴァ氏(41、登録名マジョール・コスタ・エ・シウヴァ、以下MCS、キリスト教民主党・DC)が3日夜、選挙キャンペーンを終えて帰宅中、乗っていた車を銃撃されるという事件が起きた。4日付現地紙、サイトが報じている。
事件は3日午後9時頃に発生した。MCS氏はサンパウロ大都市圏ABC地区のマウアー市で選挙キャンペーンを行った後、同じく軍人で陸軍大尉のアミウトン・ダ・シウヴァ・ムニョス氏の運転でサンパウロ市に帰宅しようとしたが、リベイロン・ピーレス市のジャルジン・サントアントニオ区で2人乗りのバイク2台に囲まれ、銃撃を受けた。
これにより、ムニョス氏が胸を撃たれたが、弾は防弾チョッキで止まり、銃撃によるケガはなかった。ムニョス氏が銃撃をかわそうとしてハンドルを大きく切ったため、車はバランスを崩して横転。道路わきの小川に落ちた時は、完全に反転していた。
MCS氏とムニョス氏は、消防の救急隊に救助され、サントアンドレ市の病院に運ばれた。二人共、車が横転し、川に落ちた際に軽傷を負っており、観察入院となったが、4日昼過ぎに退院許可が出、帰宅した。
MCS氏は3日午後11時頃、自身のフェイスブックを通じて、「車に向けて弾がなくなるまで連射してきた」「武力でこの国を支配しようとする犯罪集団と戦う全ての人が守られるよう、祈りの輪を作ってくれ」とのメッセージを伝えた。また、「身の安全を守るために反撃したが、賊には当たらなかった」というメッセージも流された。
MCS氏は今回のサンパウロ州知事選に、小政党のDCから出馬している。出馬経験もなく、無名の存在ながら、現時点での世論調査では3%ほどの支持率で5位につけていた。
警察は犯人の行方を捜索中だが、今回の事件に関しては、強盗、政治的意図の働いたものなど、あらゆる可能性を捨てずに捜査にあたる意向だ。
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