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《ブラジル》ロライマ州=先住民女性が下議に当選=190年の歴史の中で初の快挙

ジョエニア氏当選を伝えるG1サイトの記事の一部

ジョエニア氏当選を伝えるG1サイトの記事の一部

 ブラジル北部のロライマ州で7日に行われた統一選の下院議員選挙で、先住民女性のジョエニア・バチスタ・デ・カルヴァリョ氏(通称ジョエニア・ワピシャナ氏、43、REDE)が当選した。先住民女性の下院議員誕生は、190年の歴史の中でも初めてだ。
 ジョエニア氏は同州出身で、2008年にブラジル初の先住民女性の弁護士となり、最高裁で行われていた、ラポーザ・セーラ・ド・ソルと呼ばれる先住民保護区維持を巡る審理でも発言した。
 同氏は先住民保護区代表として審理に出席し、「先住民は先祖伝来の土地に住み、自分達の土地で生産活動をして暮らしているのに、お前達は人の土地から盗んでいると訴えられている」と主張。ブラジルでは30年の間に21人の先住民が殺されたとして、先住民保護の必要を説いた。
 先住民初の弁護士に任ぜられたばかりのジョエニア氏が、最高裁の審理の場に臨んだ先住民初の女性であった事は言うまでもない。
 ジョエニア氏は1997年にロライマ連邦大学法学部を卒業し、法学を修めた初の先住民女性ともなった。この時点で、ジョエニア氏は自分の部族名のワピシャナを名前に冠して使うようになったという。同氏は、米国のアリゾナ大学で修士号もとっている。
 なお、先住民初の下院議員は、リオ州選出のマリオ・ジュルナ氏(民主労働党)で、1983年から87年まで下議を務めた。(8日付G1サイトより)