第65回目を迎えた全伯川柳大会が本年はロンドリーナ親和川柳会の主催となり、9月15日、パラナ州ロンドリーナ市ルア・ガポレ街962番アキラ食堂1階サロンにおいて開催されました。
参加者柳人19名、特別参加1名、計20名でした。
【当日の出席者】(敬称略)
サンパウロ…青井万賀、今立帰、斉藤晃伯、駒形エリオ
ローランジャ…那須アリセ、富松貴恵子、武富房代、今津三代子
ロンドリーナ…中山哲弥、上川好秋、栄森さかえ、桜井しずえ、中川千江子、山崎栄治、斉藤蒼山、武村盛常、鈴木甘雨、高橋和子、久保久子、竹内良平
当日は少し曇り日でしたが、サロンの窓を開けると心地よい風が吹き込んで、作句でほてった頭を冷やしてくれました。
午前9時、司会の鈴木甘雨が開会宣言をした後、故・荒井花生氏亡き後のブラジル川柳会の後継主幹を選ぶ出席者による投票が行なわれた結果、青井万賀氏が14票を獲得され選出されました。
続いて先没柳人兄姉の御霊に1分間の黙祷の後、各吟社から席題が出され、抽選で課題が「枯野」と決まり、早速30分の制限時間で作句に入りました。
投句終了後、新主幹の青井万賀氏の挨拶、各吟社代表挨拶と続き、自己紹介となりました。その後、ぶらじる川柳会計も兼任される青井氏から会計報告がされ、これを出席者全員が異議なしと拍手で承認しました。
次にぶらじる川柳誌編纂に日夜奮闘努力されている今立帰氏から編集説明、報告などがあって午前の部を終え、階下のレストランテからお好みの料理を取り、1時間の休憩歓談となりました。
午後からはまず席題の選句から始まり、選句終了後、那須アリセ、高橋和子、鈴木甘雨3名による披講、今立帰、桜井しずえ、久保久子3氏による採点の結果、入賞者は次の通り決りました。
【席題「枯野」】
1位
移民老い枯野の里は夢の跡 高橋 和子
2位
またしても枯野さ迷う老いの夢 今立 帰
3位
歩み来し移民の過去や枯野道 栄森さかえ
4位
冬枯野めぐり来る春じっと待つ 中山 哲弥
5位
人の道乱れて枯野広くなる 武村 盛常
6位
枯野原根性秘めて春を待つ 那須アリセ
7位
枯野原小さき命芽吹き出し 桜井しずえ
8位
枯野でも命が息吹くパラナ路に 斉藤 晃伯
9位
野も山も枯野の中にイペー咲く 鈴木 甘雨
10位
人生路枯野のように老いて行く 富松貴恵子
【当日投句】
課題「町、街」
1位
過去偲び哀楽胸に街居住
栄森さかえ
2位
田舎町人情の花咲き匂う
那須アリセ
採点終了後、表彰式に移り兼題賞10名、席題賞10名、特選賞8名、当日句賞2名、各入賞者にそれぞれ賞杯が手渡されました。入賞者の皆さん、おめでとうございました。
午後3時半、無事に大会が終了。今日一日の楽しい思い出を胸に、又の再会を楽しみに家路につきました。皆さんお疲れ様でした。
【大会当日寄付ご芳名】
ローランジア川柳会
300レ
聖西吟社 150レ
富松貴恵子 100レ
武富房代 100レ
竹内良平 100レ
島田喜久枝 70レ
塩抱博柳 70レ
今立 帰 60レ
上地花子 50レ
栄森さかえ 50レ
武村盛常 50レ
【当日物品寄贈ご芳名】
・サンパウロ
井上風車―お菓子
・ローランジア
那須アリセ―お菓子
富松貴恵子―ジェラチーナ
武富房代―手芸品
・ロンドリーナ
久保久子―サルガジーニョ
<あとがき>
終日にわたりパソコンに向かい選句表作り、採点結果集計にと頑張って下さいました山崎栄治さんにまずお礼申し上げます。お昼のご飯もそこそこに早々と午後もパソコンに向って打ち込みに頑張って頂き、本当にお疲れ様でした。
選句の途中で本来は規定の2句の所を勘違いされて3句の投句をされた方も居たりして、投句数の調整に少し手間取ったりしましたが、何とか事なきを得ました。また、数回に渡り他のお客様の多い自営レストランのサロンを快く提供して頂きました斉藤蒼山氏にも、心より感謝申し上げます。
さて、次回は紙上大会となる可能性が高く、今大会のように柳友諸兄姉が一堂に会しての全伯大会は、おそらく今回が最後となりそうです。会場の皆さんの顔にも一抹の寂しさが見て取れました。しかし、紙上大会と言えども大会には違いありません。今後も引き続き作句投句に励んで頂きたいものです。
諸兄姉にはどうぞお体に十分気をつけられて、お元気にお過ごし下されんことを祈念しまして、あとがきと致します。
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