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《サンパウロ市地下鉄》5号線延伸で利便性向上=1、2号線との連絡駅で利用者増

サンパウロ市地下鉄5号線は、昨年9月以降9駅延伸し、今年10月にようやく1号線、2号線と終日連結した。(写真は5号線のモエマ駅・Estação Moema/Metrô)

サンパウロ市地下鉄5号線は、昨年9月以降9駅延伸し、今年10月にようやく1号線、2号線と終日連結した。(写真は5号線のモエマ駅・Estação Moema/Metrô)

 サンパウロ市南西部を走る地下鉄5号線と、市を南北に走る1号線、東西に走る2号線が終日の連結運行を開始した13日以降、地下鉄2号線の利用客は一日平均5万人増えたと、23日付現地紙が報じた。
 5号線と2号線は、シャーカラ・クラヴィン駅で連結している。連結前の8月平日の2号線利用客数は一日平均70万1千人だったが、終日連結運行開始後の先週15日から19日まで5日間の一日平均利用客数は75万人だった。
 これは、5号線と2号線が連結した事で、カンポ・リンポ(5号線)などのサンパウロ市南西部から市内中心部へのアクセスが飛躍的に向上した事が原因だ。
 両線が繋がるまでは、カンポ・リンポ駅周辺の住民がパウリスタ駅(4号線)に向かうには、サントアマロ駅で都電CPTM9号線に乗り換えピニェイロス駅まで行き、4号線に乗り換えなくてはならなかった。
 それが今では、5号線から乗り換え1回で2号線を利用できる。2号線に乗ってしまえば、パウリスタと地下通路で繋がっているコンソラソン駅に行く事も容易だ。
 5号線と1号線がつながるサンタクルス駅では、平日一日の平均利用客数が6万3千人から10万8千人へと増え、5号線と2号線が繋がるシャーカラ・クラヴィン駅は平均利用客数が8千人から4万8千人へと6倍も増えた。
 5号線と連結する前からの2号線の利用者、パオラ・レーノさん(32)は、「5号線と繋がる前まで、シャーカラ・クラヴィン駅はガラガラだったけれど、今は乗り降りする人もかなり増えた」と語る。
 5号線、1号線、2号線の利便性が向上したせいで、4号線の混雑も緩和された。
 ブタンタン駅からルース駅を結ぶ4号線では、以前よりパウリスタ駅とコンソラソン駅(2号線)間の地下通路の混雑と、4号線、9号線の乗り換え駅、ピニェイロス駅の混雑が問題となっていた。5号線と1、2号線の連結以降、パウリスタ駅の利用客は7%、ピニェイロス駅の利用客は14%減少した。