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2州警察銃撃戦=連警が本格的に捜査に参加=重傷で入院中の企業家死亡

25日に亡くなった警備会社社長のレアル・ジュニオル容疑者(Polícia Civil/Divulgação)

25日に亡くなった警備会社社長のレアル・ジュニオル容疑者(Polícia Civil/Divulgação)

 【既報関連】サンパウロ州市警の要請で、連邦警察がミナス・ジェライス州ジュイス・デ・フォーラで19日に起きたサンパウロ州市警とミナス州市警の銃撃戦の捜査に乗り出したと、26日付現地紙が報じた。
 この事件は、サンパウロ州の企業家二人がミナス州の企業家との間で交わした1400万レアルの融資に絡むもので、双方が各州の市警を護衛に雇っていた事が、市警同士の銃撃戦につながった。
 サンパウロ州の企業家は、両替商のフラヴィオ・デ・ソウザ・ギマランエス容疑者と、ブラジル・フランス・スペインで企業を経営しているというウィヴァレ・ジュニオル容疑者だ。また、彼らの護衛を頼まれた警備会社社長で、ミナス州市警のロドリゴ・フランシスコ氏を射殺したが、自らも被弾して重傷だったジェロニモ・シウヴァ・レアル・ジュニオル容疑者は25日昼前、入院先の病院で亡くなった。
 警官同士の銃撃戦は、ミナス州の企業家アントニオ・ヴィレラ容疑者が持参した1400万レアルを受け取ったギマランエス容疑者が、偽札と気づいた時に始まり、フランシスコ市警とレアル・ジュニオル容疑者の死を招いた。ヴィレラ容疑者は、09年と15年にも偽札を使った犯罪で逮捕されている。
 今回の事件は2州の市警も加わった詐欺、死傷事件で、サンパウロ州市警が連警の協力を要請。連警は、ミナス州を中心に展開されている偽札を使った詐欺事件との関連などを中心に、捜査に加わる。
 連警による詐欺事件捜査は昨年11月に始まった。きっかけは、ベロ・オリゾンテ市の企業家と交渉し、金200グラムと2万5千ドルを25万レアルと交換した人物が、受け取った金を銀行口座に入金しようとして偽札と気づいた事件だ。
 連警は、偽札を使った詐欺事件の被害者が同州内やサンパウロ市、レシフェ市などにいる事を確認。一連の詐欺事件は、ジュイス・デ・フォーラ市で交渉の取りまとめられていた可能性が強い。同種の事件の被害者は、ドルを不正な方法で入手し、税務署にも申告していない事が多く、自らが捜査対象となるのを恐れて泣き寝入りする例も多い。
 今回の事件で、ギマランエス容疑者が通常の金融機関以外のルートでの融資を申しいれたとしているのも、不正なドルの流れを探られるのを嫌った供述の可能性がある。