サンパウロ市市議会のミウトン・レイテ議長(民主党・DEM)が、息子の恋人に市の業務を与えていたことが明らかになった。8日付現地紙が報じている。
仕事を受けたとされるのはジスライネ・エレーダ・ピニェイロ氏(通称ジッカ)で、同氏はレイテ議長の息子で市会議員のミウトン・レイテ・フィーリョ氏の恋人だ。
ジッカ氏は市議会が出す広告や広報の制作などを行う企業との交渉などを任され、市会議員の1万8900レアルを上回る、1万9400レアルの月給をもらっている。
市議会が出す広告や広報の年間契約額は2600万レアルに上り、業務担当者は市議会議長直属だ。業務契約はフェルナンド・ハダジ氏が市長だった13年に結ばれ、更新される予定だった。
最高裁の判例などによると、配偶者や子供、第3親等までの親族やその伴侶などの雇用は縁故採用と判断され、恋人も縁故採用に問われうる。
市議会議長は、ジッカ氏は法学を修め、公共サービス部門の経験があるから採用したと釈明しているが、ジッカ氏はサンカエターノ・ド・スル市の元市長パウロ・ピニェイロ氏(民主運動・MDB)の娘で、ABC地区の政界では知られた存在でもあったという。