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《サンパウロ州》ドリア次期知事が州保安局長に退役軍人を指名=公約は「警察官」だったが
13日、ジョアン・ドリア次期サンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)は、次期保安局長として、退役軍人のジョアン・カミロ・ピーレス・デ・カンポス氏を指名したと発表した。14日付現地紙が報じている。
サンパウロ州が保安局長に軍関係者を就任させるのは、軍政時代の1979年のエラズモ・ジアス氏以来となる。
カンポス氏は、PSDBのジェラウド・アウキミン氏が大統領選に出馬した際、治安関連の政策立案をまかされた人物のひとりだ。
今回のこの人事は、ドリア氏が選挙公約で掲げたものとは異なる。同氏はこの役職に「警察の関係者をつける」と宣言していたためだ。
これは、ドリア氏の側近が、「局長を市警から選ぶと軍警の機嫌を損ねるおそれがあるし、その反対も起こりうる」と助言したことで生じた、公約変更のようだ。
ドリア氏は、選挙キャンペーン時から「ボウソドリア」とのキャッチフレーズで売り出すほど、ジャイール・ボルソナロ次期大統領を意識した言動が目立つ。最近は、「局の一部を廃止して統合したい」と、ボルソナロ氏の閣僚路線を思わせる発言も行っている。