11月20日に行われた英国ミルトンキーンでのカメルーン戦での1対0での勝利をもって、サッカーのブラジル代表が2018年の全日程を終えた。
今年の成績は15戦13勝1分1敗で、トータルで見れば素晴らしい。だが、たった一つ、ロシアW杯準々決勝でベルギーに喫した敗戦が、13個の白星を帳消しにするほどの痛みとして、国民の心に刺さっている。
2016年9月以降からブラジル代表の指揮をとる監督のチッチは、W杯での8強敗退後も留任した。
これは「優勝」の結果だけに強く拘るブラジルとしては異例のことだが、「チッチは、2018年ロシア大会までの4年間を全て任されたわけではなかった。就任して実質2年もない中での仕事ぶりは決して、『8強止まりだったから解任』と判断されるような内容ではない」との理由があげられる。
こうして、チッチ指揮の下、来年ブラジルで開催される南米選手権(コパ・アメリカ)に向けてブラジル代表は再スタートを切った。チッチは更なるチーム強化のため、9月、10月、11月に2試合ずつ組まれた親善試合を通じて、ロシア組に新戦力の融合を試みた。
6戦全勝となったW杯後の結果をどう見るかと問われたチッチは、「ブラジル国内、国外を問わず、若い選手にプレーする機会を与えられた事が最も重要」と答えた。
常に選手に厳しい批判の目を向けるブラジルメディアが最も賞賛するのが、リシャルリソン(エヴァアートン・21)だ。彼は17/18シーズンから英国プレミアリーグでプレーしているが、ロシアW杯後初の代表発表の際にはリストに入っていなかった。
しかし、負傷した選手の代わりに招集され、代表出場2戦目となった9月12日のエルサルバドル戦で2得点を挙げた後は、10月、11月と継続して招集されており、ここまでの成績は、6試合で3得点だ。先発出場が1試合しかない中でのこの結果は十分合格と言って良い。
また、11月の2戦でアピールに成功したのは、27歳と遅めの参加となった新顔のアラン(ナポリ・27)だ。彼にもコパ・アメリカ出場への期待がかかる。
その他にも、ロシアW杯後の代表入りながら十分に存在感を示しているアルトゥール(FCバルセロナ・22)は、既に「代表に定着できるか否か」の議論を通り越し、「中盤のどこのポジションが最も機能するか」に興味は移っている。
ブラジル代表の次の試合は年明けの3月に行われる予定で、その後は6月のコパ・アメリカへと突入していく。(21日付グローボ・エスポルテより)
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