応用経済調査院(Ipea)の調査によると、昨年9月から今年8月末までの1年間で、国内全28州(便宜上、連邦直轄区も「州」と数える)の退職公務員への年金支払い額の伸び幅は、現役公務員への給与額の伸び幅の9倍以上になる事がわかった。27日付現地紙が報じた。
全州の年金支払い総額は7・5%増加したのに対し、現役公務員への給与支払い総額は0・8%の増加に過ぎなかった。
各州は人員整理で人件費抑制を試みているが、退職公務員は増え続けるため、年金額は経費削減以上に増大すると、調査担当員の一人、クラウジオ・サントス氏は語る。
2014年から17年までに公務員削減を行った州は20に及び、28州の公務員数は1・6%少なくなった。しかし、24州では年金受給者も増加、州政府から年金を受け取っている人の数は5・6%増加した。
州公務員の年金支払いは、「受給者がより長生きになった事」と、「州公務員の多くが、年金受給開始が早い、警官、消防士、教師である事」の二つの問題を抱えている。
次期ミナス州知事ロメウ・ゼマ氏が次期財務局長に任命したグスターヴォ・バルボーザ氏も、「年金改革は避けられない」と語る。
今年1月から8月までの28州の総投資額は167億レアルだった。これは2008年の調査開始以来、2番目に低い水準だ。
Ipeaのサントス氏は、「州政府の出費削減策の基本は現役公務員の人件費と投資の削減。治安強化のために軍警を増やしたい場合なども、財政難で退職者補充がやっと」と語っている。
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