ブラジル・メルセデス・ベンツ社は、年明けに400人、来年4月に200人の新規雇用を行うと発表したと、5日付現地紙が報じた。
年明けから雇用される400人の内、375人はサンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ市のトラック製造工場に配備され、25人はミナス州ジュイス・デ・フォーラ市の工場に配備される。
ベンツ社はこの増員によって、2014年を最後に行っていなかった、2交代制でのトラック生産を行う。また、モーター、ギヤ、車軸などの部品生産も、5年ぶりに3交代制での生産を復活させる構えだ。
メルセデス・ベンツ・ブラジル・ラテンアメリカ社長のフィリップ・シーマー氏は、「困難な時期を経た後だが、市場の回復と生産拡大に期待を持っている」と語った。
今年の同社のトラック販売台数は1万9千台を数え、2017年比でほぼ30%増大した。シーマー社長は、「今年は全体で7万台以上の販売、前年比50%成長になるだろう」と語る。来年の成長は20%程度になると思われている。この数字は各自動車会社が共同で出したものだ。
ベンツ社の募集枠400人には1万2千人の応募があった。同社コミュニケーション部長のルイス・デ・モラエス氏は、「アクセスが多すぎて、インターネットの募集ページがダウンしてしまった」と語っている。
新規採用は、当面は1年契約で、その後1年延長の可能性がある。シーマー社長は、「我々はあくまで市場動向を楽観視してはいるが、2年間契約を結び、途中で解雇するような事にはならないよう、慎重になった」と説明している。