ブラジル中西部ゴイアス州アバジアニア市の「カーザ・デ・ドン・イナシオ・デ・ロヨラ」で、神秘的な力を使った医療行為を行っている事で知られる「ジョアン・デ・デウス」こと、ジョアン・テイシェイラ・デ・ファリア氏が、診察行為中に性的な暴行を行ったと複数の女性が証言するテープがブラジルの大手TV局、グローボ局で放送され、大反響を呼んでいると、9、10日付現地各紙が報じている。
「後ろを向かされると、彼は私の身体を触り始めた。不快になったし、『どこまで我慢すれば良いの』と自問した」との匿名の女性の告発が放送された。取材では、30~40歳の女性12人の証言が集められ、それぞれに治療行為の最中などに不快な思いをさせられたと語っている。行為が発生した時期は、2014年から今年初めまでまちまちだ。
ジョアン・デ・デウスは、鍵のかけられた診察室で「魂の浄化」と称して彼女達に性的行為を強要し、身体を触るなどしていたという。被害者の中で、唯一実名公開を許諾したザヒーラ・マウスさんは、「事を公にしたら彼らは私に悪霊をとり憑かせるのではと、ずっと恐れていた。今はその恐れもない。真実を明らかにしなくてはと思っている」と語った。
ジョアン・デ・デウスはブラジル国内でももっとも有名な心霊治療家の一人で、1976年から〃心霊手術〃と呼ばれる医療行為を行っていた。
彼の心霊療法は世界的に有名で、同施設にはブラジル以外の様々な国からも治療を求める人が訪れていた。ジョアン・デ・デウス氏の広報は、「番組の内容は全て把握していないが、本人は一切の犯罪行為を否定している」との書面を発表している。
なお、ジョアン・デ・デウス氏は、日本でもジョン・オブ・ゴッドとして紹介され、同氏の治療を受けるためのツアーなども催行されている。
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