サンパウロ市にあるマッケンジー大学が、昨年の10月に銃を手にとり、「黒人は死ね」と録画した動画を流した同大学法学部学生の退学処分を発表した。
このほど処分を受けたのは、ペドロ・ベリタニ・バレオッティ氏(25)だ。同氏は大統領選期間中だった昨年10月に、2本の動画を録画。偽物の銃を手に、「これから黒人たちを殺しに行く」「赤いシャツの奴ら(労働者党員や共産主義者)も即刻殺したい」などというメッセージを録画した。
ビデオのうちのひとつでは、当時はまだ大統領候補だったジャイール・ボルソナロ現大統領の黒いTシャツを着ていた。
この動画は公表されるとすぐさま、同大学の学生たちから強い批判を浴びた。また、研修先の職場も数日後に停職処分を下した。
それから2カ月余りが過ぎたが、今回、改めて、大学側が退学処分とした。
黒人の人権団体「アフロマック」は、マッケンジー大学の判断を評価する声明を発表した。
昨年10月の大統領選挙期間中は、極右のボルソナロ氏が話題になった時期で、このほかにも、同性愛者や黒人、先住民に対する暴行事件などが頻発していた。(10日付r7サイト、同日付G1サイトより)