ブラジル地理統計院(IBGE)は10日朝、昨年12月の広範囲消費者物価指数(IPCA・政府の公式インフレ率)が0・15%だったと発表。これにより、昨年全体のインフレ率は3・75%となったと、同日付現地サイトが報じている。
一昨年のインフレ率は2・95%だったので、それと比べると昨年はインフレ率が上昇したが、ブラジル中銀の公式目標である、4・5±1・5%(3~6%)の範囲内だ。
昨年11月はマイナス0・21%のデフレだったので、12月はそれを上回ったが、12月の数値としては、1994年のレアル・プラン採択以降、最低値だ。
昨年のインフレ率増大にもっとも大きく影響したのは、「食品・飲料部門」だ。同部門は、一昨年はマイナス1・87%だったが、昨年はプラス4・04%だった。
IBGEの調査員フェルナンド・ゴンサウヴェス氏は、「昨年は、5月下旬に発生したトラックストの影響が大きかった。流通が滞って品不足が起き、食品、飲料品などの値段が上がった。ストさえなければ、昨年のインフレ率はもっと低かっただろう」と語る。
住居費と交通費も各々、年間で4・72%と4・19%上昇し、インフレ率を押し上げた。
IBGEは、州都とその周辺都市圏のインフレ率も算出している。昨年最もインフレが進んだのはリオ・グランデ・ド・スル州のポルト・アレグレ大都市圏の4・62%で、2位はリオ大都市圏の4・3%だった。