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《ブラジル》昨年の高齢者インフレは4・75%=医療費、食料費の値上がり大きく

スーパーで商品を選ぶ高齢者(参考画像・Arquivo/Ag. Brasil)

スーパーで商品を選ぶ高齢者(参考画像・Arquivo/Ag. Brasil)

 リオの学究機関ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(FGV)のブラジル経済研究所(Ibre)が14日、昨年第4四半期の高齢者消費者物価指数(IPC―3i)は0・80%で、年間累計では4・75%だったと発表した。
 消費者の年齢を限定しない総合的なインフレ指数は、FGVが出す消費者物価指数(IPC)と、地理統計院(IBGE)が出す広範囲消費者物価指数(IPCA)がある。昨年のIPCは4・32%IPCAは3・75%と、11日に公表されていた。

 高齢者の消費傾向は他の年代のものと異なるため、60歳以上の高齢者が多数を占める世帯の平均的な消費品目に限定して算出されたのがIPC―3iだ。
 Ibreのコーディネーター、アンドレ・ブラス氏は、昨年の高齢者消費の中で、最も物価上昇率が高かったのは「医療、パーソナルケア」の6・63%で、次は「食品、飲料品」で5・88%だった。
 「医療、パーソナルケア」部門をさらに細分化してみると、「保健プラン」が10・07%と最も上昇率が高く、「医療費、歯医者」が9・74%、「医薬品」も3・92%と続いた。
 ブラス氏は、「食品、飲料品」部門の中の生鮮食品の価格は、17年第4四半期は0・29%の上昇だったのに、昨年の第4四半期は35・9%も上昇したと強調。特に野菜が35・85%、果物が10・53%値上がりしたのが大きい。17年第4四半期の果物は17・02%値下がりしていた。「生鮮食品は健康を気にする高齢者にとって非常に重要だ。野菜や果物の値上がりは大きな影響を与える」と語る。
 また同氏は、「高齢者は、自治体から無料パスを配布されているケースがあるので、公共交通機関の値上がりは、IPC―3iにはさほど影響しない」と語った。(14日付アジェンシア・ブラジルより)