20年東京五輪で追加種目に認定された野球競技の出場枠を賭けた「汎米野球大会」の予選大会が、29日から来月3日にかけてサンパウロ市とイビウナ市で開催される。伯野球ソフトボール連盟主催。
野球は1904年のセントルイス五輪で初めて公開競技として実施。その後、紆余曲折を経て、92年バルセロナ五輪で正式種目として実施されるも、12年ロンドン五輪から廃止されていた。
今回は正式種目ではないが、開催国日本の提案により、追加種目として実施される。出場国は全6チームと狭き門だ。
国際野球連盟プレミアム12で最上位となった米国以外のアメリカ大陸のチームが、7月26日からペルー首都リマで開催される汎米野球大会で凌ぎを削り、優勝国のみが五輪に出場できる。
7月のこの本選では、すでに出場決定済のペルー、アルゼンチン、プエルトリコ、キューバに加え、今予選を勝ち抜いた各グループの上位2カ国、計4カ国の計8カ国が五輪出場枠を競う。
7月大会への予選である今大会は、ブラジル、メキシコ、ニカラグア、ドミニカ共和国、カナダ、コロンビア、パナマ、ベネズエラの8カ国が出場し、AB2グループに分かれて総当たり戦を行う。
ブラジルはグループAに参加しており、29日午後2時から対ニカラグア戦、30日午後2時から対ドミニカ共和国戦、31日午後2時から対メキシコ戦が、ボンヘチーロ市営野球場(Av. Presidente Castelo Branco, 5446)で催される。上位4カ国で競う準決勝、決勝は、同野球場で来月2、3日に催される。入場無料。
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伯野球ソフトボール連盟によれば、今予選大会を当地で催すのは初めて。開催に際しては、トヨタ自動車の支援を受けて、会場となるイビウナ市ヤクルト訓練センター、ボンレチーロの市営野球場に15万レアルを投じて設備を整えたという。世界野球ソフトボール連盟の発表する世界ランキングによると、今予選大会Aグループ中で、メキシコ6位、ドミニカ12位、ニカラグア15位でブラジルは17位と最下位。だが、大塚ジョルジ連盟会長は「米国が直前になって欠場表明したため、それに代わってドミニカが出場することになったため本調子ではない」と見ており、「なんとかグループで上位2位に入り、汎米大会に出場したい。開催国だけに、できるだけ多くの人に声援を送りに来てほしい」と呼びかけている。