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目指せ東京五輪=11歳のブラジル人少女=スケートボード、パークでの出場目指す

「11歳の少女ブラジル代表に!」の見出しでビクトリアちゃんの活躍を伝えるブラジル紙

「11歳の少女ブラジル代表に!」の見出しでビクトリアちゃんの活躍を伝えるブラジル紙

 サンパウロ州リベイロン・ピーレス市のヴィクトリア・バッシちゃん(11)が、スケートボートのブラジル代表候補21人の一人に選ばれた。
 スケートボード競技には、街にあるような、階段や手摺り、ベンチや坂道を直線的に配置したコースで行われる「ストリート」と、深いお椀をいくつも組み合わせたような窪地状のコースで行われる「パーク」の2種類がある。
 「パーク」部門で2度のブラジルチャンピオンになった経験を持つバッシちゃんは、「試合の時はとにかく愉しもうって考えるの。結果にかかわらず、自分のベストを尽くそうって。だから「勝てなかったらどうしよう」なんてナーバスになることはないわ。いつも落ち着いてるの」と語る。
 ビクトリアちゃんは4歳で初めてスケートボートを手にした時の事を、鮮明に覚えている。「ローラースケート、キックボード、スケートボード、自転車を誕生日プレゼントに貰ったの。それで、スケートボードをすぐに手にして、やり出したの」
 4歳のビクトリアちゃんがあまりにうまく滑るので、プレゼントを贈った、彼女の父親の友人はビックリした。
 「パパの友達が、パパに、『ビクトリアは前にスケートボードやったことあるの?』って聞いたけど、パパは『いいや、一回もない、これが初めて』って答えたの」と自慢げに振り返る。
 以来、スケートボードが大のお気に入りになったビクトリアちゃんはスケートボードを手放すことはなかった。
 それが理由で怪我も沢山した。足の骨折は2回、肘も1回、交通事故にも巻き込まれたが、軽い怪我で済み、今も身体はいたって健康だ。
 あわや大惨事の交通事故に肝を冷やした両親は、隣のマウアー市の専用コースにビクトリアちゃんを連れて行くことにした。
 ビクトリアちゃんはそこで本格的な競技スケートボードに目覚めた。自分よりずっと年上のスケーターたちが、ジャンプや様々な技を披露しているのを見、父の助けも借りて猛練習。彼女が5歳で初めて競技会で優勝したときは、父と共に練習した技が決まった。
 その後は子供が参加する大会を総なめ。8歳にして大人も出る競技会に参加し始めたビクトリアちゃんは、「東京五輪は私の誕生日の2日後に開幕するの。誕生日プレゼントになるといいなあ」とあどけない笑顔を見せている。(27日付エスタード紙より)