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《ブラジル》下院議席数=PTとPSLが共に第一党に=大統領選で対立の両党=MDB5位、PSDB9位

30日付フォーリャ紙サイトに掲載された政党分布に関する記事の一部
30日付フォーリャ紙サイトに掲載された政党分布に関する記事の一部

 連邦議会は明日2月1日から活動を再開するが、下院の議席数を見ると、労働者党(PT)とボルソナロ大統領の社会自由党(PSL)が共に55人で、第一党となっている。30日付フォーリャ紙が報じている。
 昨年の10月7日に行われた下院議員選挙の時点では、PTが56人、PSLが52人だった。
 だが、当時から、「任期開始までの期間の政党交換で、PSLがPTを抜く可能性がある」と言われていた。その結果、1月30日現在では、PTとPSLが同数の55人で、共に第一党となっている。
 PTは、バイア州選出のルイス・カエターノ氏が不正で議席を剥奪されたことで、1人減って55人となった。
 一方、PSLは当選の52人に加え、党移籍によりビア・キシス氏(進歩共和党・PRP)とジウデネミール牧師(全国運動党・PMN)の2人が加わった。さらに、他党ではあるが、オニキス・ロレンゾーニ氏(民主党・DEM)の官房長官就任に伴い、同氏の補欠のPSL候補が繰り上がり当選となったため、計55議席となった。
 PT側は、「カエターノ氏の控訴での結果と、サンタカタリーナ州での裁判の結果、もう2議席増える可能性がある」としており、PSL側も「まだ今後も党移籍での加入を受け付ける」と語っている。
 いずれにせよ、大統領選の際に激しい舌戦を戦った左翼、右翼を代表する両党が、最大政党となった。
 その他では、中道連立グループ「セントロン」勢力も強く、進歩党(PP)が3位の37人、社会民主党(PSD)が4位の35人、共和党(PR)が6位の33人、ブラジル共和党(PRB)が8位の31人となっている。
 他方、昨年まではPTと共に「三大政党」と称された民主運動(MDB)と社会民主党(PSDB)は、ラヴァ・ジャット作戦をはじめとした汚職イメージが響き、前者が34人で5位、後者が30人で9位と沈んだ。
 また、左派でPTに告ぐ勢力を狙うブラジル社会党(PSB)と民主労働党(PDT)が、それぞれ、32人で8位、28人で10位となった。
 オニキス氏ら、ボルソナロ政権の閣僚3人を生み、下院議長選でロドリゴ・マイア氏の再選を狙うDEMは、27人で11位にとどまった。
 また、当選者減で政党支援金打切りの危機にあったブラジル共産党(PCdoB)が、零細政党を吸収し、議員数を10人に乗せた。

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