ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》2700以上の市で、はしかの予防接種率目標に未達=「はしか根絶達成国」の認証取り消しの危惧も

《ブラジル》2700以上の市で、はしかの予防接種率目標に未達=「はしか根絶達成国」の認証取り消しの危惧も

はしかの流行予防には、予防ワクチンの接種が急務だ(参考画像・Ag. Brasil)

はしかの流行予防には、予防ワクチンの接種が急務だ(参考画像・Ag. Brasil)

 ブラジル保健省は14日、「国内全5570市のほぼ半数2751市で、麻疹(はしか)の予防接種率が目標である95%に達していない」と発表。それにより、米州保健機関から3年前に受けた「はしか根絶達成国」の認証が取り消されるのではとエンリケ・マンデッタ保健相が危惧していると14、15日付ブラジル各紙・サイトが報じた。
 ブラジルでは現在、アマゾナス、ロライマ、パラーの3州ではしかが流行している。パラー州は全市の83・3%が予防接種率目標未到達で、ロライマ州は73・3%、アマゾナス州は50%だ。
 はしかは、これまでも散発的に発生していたが、昨年2月から現在まで続いている流行が問題視されている。
 昨年2月19日から今年の1月までに確認された1万302件の内の9割以上、9803件がアマゾナス州で確認された。ロライマ州は355件で、パラー州が62件だ。
 昨年から今年2月18日までの流行状態をチェックして、米州保健機関はブラジルの認証の是非を精査する。マンデッタ保健相は国内全体的に予防接種率が十分でないことを「危機」という強い言葉で表現した。
 同保健相は、「州政府も各市も現状把握に務めており、今年は状況を改善させるため、検査結果が出るのを待っているとところ」と語った。