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日系社会学びに6人が来伯=外務省支援事業「JUNTOS!」

来社した一行

来社した一行

 日本の外務省支援事業「JUNTOS!中南米対日理解促進交流プログラム」を通じて、在日ブラジル人等への支援活動を行なう青年6人が来伯し、約1週間、当地の日系社会を学んでいる。
 一行はサンパウロ州に3日間滞在し、CIATEやカエル・プロジェクト、文協、大志万学院等を訪問。移民が上陸したサントス港にも足を運ぶ。その後パラナ州のクリチバ、マリンガ、アサイ、ロンドリーナを周り、日系団体や日系子弟が学ぶ学校の見学を予定する。
 愛知県淑徳大学3年生の小松祐佳さんと山科茜さんは、岐阜県、愛知県、三重県在住の外国にルーツを持ち、学校に通えない子供の支援活動を行なっている。二人はカエル・プロジェクトの話に感銘をうけ、「言葉や文化の問題から母国に帰りたい子供は多い。何をアドバイスすれば良いか学べました」と語る。
 同じくカエル・プロジェクトに共感したという名古屋外国語大学4年生の大須賀史子さんは、卒業後に静岡県で小学校教師になる予定。「日系人が多い場所なので、支援方法や言語の問題を学べて良かった」とし、大志万学園訪問も楽しみだと話した。
 母親が日系ブラジル人二世、父親が三世で静岡文化芸術大学1年生の利光奈津江さんの活動は、浜松市在住の外国人に対する日本語の勉強や高校受験のサポート支援。周りに日本語が話せない日系人や日ポ両語が中途半端な人も多く、支援方法に共感したようだ。
 横浜国立大学4年で、鶴見区にあるNPO団体ABCジャパンで外国に通じる子供の日本語、教科支援をする木村晴香さんは、場所柄、沖縄県系人が多いことから「沖縄県人会ロンドリーナ支部に行くのが楽しみ」と語った。
 菊池健二さんは、愛知県教育委員会でポ語とスペイン語担当の相談員として働く、日系アルゼンチン人二世。パラナ州マリンガ市にあるサンフランシスコ・シャヴィエル校には日系人向けの独特の教材があると聞き、「ぜひ参考にしたい」と意気込む。
 一行に同伴した外務省中南米局南米課主査の小長谷なつき氏は、「皆少しでも多くのことを学んで帰国後活かしてほしい」と期待を寄せた。
 同プログラムは、参加者が帰国後に日本の外交姿勢や日本の魅力等を積極的に発信し、国際社会における対日イメージ向上や日本への持続的な関心の増進に寄与することが目的。今回が2回目の取り組みとなる。