1月末に発生したミナス州ブルマジーニョダム決壊事故の責任を問われている鉄鋼大手ヴァーレ社は、ブルマジーニョ市の住民に大人998レ、青少年499レ、小児249・5レを毎月、今後1年に渡って支払うことに合意したと、22日付現地各紙が報じた。
合意は20日に、ベロ・オリゾンテ地裁第6公共財政法廷で結ばれた。この事故による人的被害は20日までの時点で、死者171人、行方不明者139人に上っている。
地理統計院(IBGE)によると、ブルマジーニョ市の人口は4万人だ。しかし合意には、「ダムから流出した鉱滓が流れ込んだパラオペバ川の流域住民にも補償する」とあるため、支払い対象者数はさらに膨れ上がる。
ヴァーレ社は、ブルマジーニョ市内の一部の区域住民だけに補償したいと考えていた。被害住民を代表して交渉にあたった連邦検察のエジムンド・ジアス検事は、「周辺住民は、今まさに苦しんでいるのであって、『原因を突き止め、責任の所在を明らかにする…』といった猶予はない」と語った。
交渉の場から去る時、ヴァーレ社の法務担当者、アレシャンドレ・ダンブロージオ氏は、「(合意は)前例のないこと」と、社としての誠意を見せた事をアピールした。