元リオ州知事のセルジオ・カブラル被告(民主運動・MDB)が26日、リオ刑事裁判所で行われた公判で「金と権力の亡者となっていた」と自身の罪を認め、エドゥアルド・パエス前リオ市長(当時MDB、現民主党・DEM)や自身の副で後任のルイス・フェルナンド・ペゾン前知事(MDB)の汚職関与などもほのめかした。同被告は先週から自身の罪を認め始めていた。27日付現地紙が報じている。
カブラル被告は2016年に逮捕され、28件で起訴されている。宣告された実刑年数は既に200年を超えている。
そんな同被告は先週、リオ州連邦検察局に対して、初めて罪を認めた。また、26日はリオ刑事裁判所のマルセロ・ブレッタス判事にも「本当のことを話すことに決めた」と語り、「これは私の姿勢が犯した過ちだ。私は権力と金の亡者になっていた」と告白した。
カブラル被告は「事業契約で賄賂を課すのは州の伝統だった」とし、保健関係の事業では、知事だった自分が契約額の3%、当時リオ保健局長だったセルジオ・コルテス氏が2%の賄賂を受け取っていたと語った。
同被告はさらに、2007年に行われたパン・アメリカ大会に向けたマラカナン・スタジアムの改修工事の際に汚職計画があったとした。当時のスポーツ局長はパエス氏だった。同被告はパエス氏が賄賂を受け取ったか否かには言及しなかったが、2008年のリオ市長選の際、企業家のアルトゥール・ソアレス氏がパエス氏に300~400万レアルの不正献金を行っていたと証言した。
さらに、企業家のミゲル・イスキン氏もパエス氏に100万レアルの違法献金を行ったとし、パエス氏の側近で現下院議員のペドロ・パウロ氏(MDB)にもイスキン氏との交渉に同席するよう主張したと語った。
また、後任知事だったペゾン氏は、2014年の知事選で公称7千万レアルを使ったとされていたが、実際には「4億レアルを使っていた」と告発。それに加え、ペゾン氏が、副知事時代と事業局長の時代に、事業契約の1%の賄賂を得ていたことも暴露した。
カブラル被告はさらに、カトリックのリオ教区大司教のオラーニ氏やカトリック教会の司祭らが管轄する社会団体と保健関係の事業契約を結んだが、同大司教も汚職に興味を示していたと語っている。
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