サンパウロ日伯援護協会傘下の老人養護施設スザノイペランジアホーム(三島勝彦施設長)は3日、『第25回ダリア祭り』をスザノ市の同ホームにて開催した。同ホーム自慢の南米唯一のダリア園には85種、3800株ものダリアが植えられており、色とりどり満開の花を咲かせている。
当日は晴天に恵まれ、来場した約3千人は思い思いに花を愛でた。同祭は10日にも行われる。
満開のダリアは、前回に続き、山形県川西町のダリア栽培専門家・五十嵐正孝さん(78)が昨年12月から来伯して準備に当たった。五十嵐さんは「ダリアほど豊かな色合いを持つ花はありません。その美しさは薔薇にも負けない。沢山の人に愛でてやってもらいたい」と語る。
来場した小嶋浩さん(79、山口県)は、満開となったダリアを観て「色の種類が多く、見応えがある。家でわずかながら蘭を育てているが結構大変。これだけ育てるのは大変だったのでは」と感想を述べた。
午前10時半に行われた開会式には、ロドリゴ・ケンジ・デ・ソウザ・アシウチ同市長、野口泰在聖総領事らが出席。原田俊二川西町長からは祝辞が届いた。スザノ市は今年で市政開始70周年の節目を迎え、その記念事業の一環として市への貢献を称えた記念プレートを三島ホーム長と藤村隆次運営委員長に授与した。両氏は「全ては協力してくれた皆さんのお陰。これからも尽力していきます」と感謝を述べた。
会場ではニシン定食、うどん、やきそば、お好み焼き、天ぷら、やきとり、ギョーザなどが販売され、特設ステージでは歌手・井上祐見のショーや健康体操、日本舞踊、太鼓などが行われた。
同祭りは、同ホーム(Estrada do Tani, 751, Vila Ipelandia)にて10日にも午前10~午後4時の間、開催される。入場料、駐車場代無料。
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ダリア祭りの収益はイペランジアホームの運営費に充てられる。昨年は1万人が来場し、10万レアルの収益を得たが、今年は開催がカーニバルの時期と重なってしまったことで、客入りがおよそ半分になってしまう見込み。同祭り開催のため、延べ200人のボランティアが運営に参加しており、会場にはエプロン姿で忙しそうに立ち働く中田和夫同ホーム前運営委員長の姿も。週末予定の無い方は、施設の応援を兼ねてダリアを愛でに行かれてはいかが?