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《リオ州》=マラカナンの経営委託を解消=提携会社の契約不履行により

ブラジルサッカーの代名詞マラカナンスタジアムだが、トラブルが絶えない(Vania Wolf / flickr)

ブラジルサッカーの代名詞マラカナンスタジアムだが、トラブルが絶えない(Vania Wolf / flickr)

 リオ州知事のウィルソン・ヴィッツェル氏は18日朝、共同企業体のマラカナンS/Aと結んでいた、マラカナン競技場の経営委託契約の破棄を発表した。

 リオ州スポーツ・レジャー・青年局のフェリペ・ボルニエル局長によると、マラカナンS/Aは2017年5月から、リオ州に支払うべきスタジアム経営委託謝礼金を滞納しており、滞納総額は3800万レアルに上るという。

 契約破棄は、19日付リオ州の官報に正式に掲載される。マラカナンS/Aは、官報掲載から1カ月後の4月19日までに、マラカナン競技場の経営から手を引かなくてはならない。

 ヴィッツェル知事は、マラカナンS/Aには今後2年間、公的機関との契約を禁じることも発表したが、滞納されている金を取り戻すために訴訟を起こすかどうかは明らかにしなかった。

 同知事は、「今回の契約解消は、マラカナンS/A側の契約不履行が原因。司法からも契約解消の一審判決が出ている。州はマラカナン競技場の主導権を取り戻す。この騒動で、予定されているサッカーの試合ができなくなることはない」とも語った。

 リオ州は、マラカナン競技場の管理と周辺地域の再活性化のため、官民合同パートナーシップ(PPP)に基づいた、スタジアムの経営パートナー探しを始める。

 リオ州からの通告に対し、マラカナンS/Aは「リオ州が記者会見で通告した事や、その内容に驚いている。当社としても、記者会見の様子を間接的に知っただけで、リオ州から当社に公式の通達は行われていない。今後、機会を待って当社の立場を表明する」との書面を発表した。

 マラカナン競技場をホームスタジアムとして使用しているサッカーチームのフラメンゴとフルミネンセは、共にリオ州の決定を支持する声明を発表した。(18日付G1、アジェンシア・ブラジルより)