1月に逃亡先のボリビアで逮捕され、イタリアに強制送還された、1970年代のテロリスト、チェーザレ・バティスティ氏が25日、これまでの発言を撤回し、「暗殺計画に参加した」ことを認めた。26日付ブラジル紙が報じている。
イタリアの左派過激派のメンバーだったバティスティ氏は、1978年と79年に4人を無差別殺人した容疑で逮捕され、一度は服役していたが、1991年にイタリア国外へ逃走。まずフランスに逃げた後に南米に入り、2007年にリオで逮捕されたが、2010年にルーラ大統領(当時)から「政治的迫害を受けて亡命」と認められていた。
だが、25日、ミラノの刑務所でこれまでの証言を撤回。「(実行犯ならびに殺害指示の形で)暗殺計画に参加した」ことを認めた。
当局によると「共犯者などの名前は一切出さなかった」といい、罪の軽減などが目的ではないかと見られている。
バティスティ氏が07年に逮捕された後、同氏への人身保護令適用を認めた当時の法相タルソ・ジェンロ氏は、「告白した内容が本物なら強制送還は妥当」と認めたが、彼の告白が刑の軽減などを目論んだものである可能性も否定しなかった。