今日本では、百田尚樹氏が書いた『日本国紀』という建国以来現在までの日本の通史を書いた歴史書がストセラーになっています。
11月の発売以来、3カ月で70万部も売れたといいますから、日本人の心に何か異変がおきたのかもしません。
日本では、敗戦による言論統制のなかで歴史は、戦勝国の言いなりに変えられ、未だに不確かなままになっています。日本の歴史学者自身がアメリカによる占領政策により、戦前に教えていた歴史の教科書に墨を塗り、一部は記述を入れ替えたため、本来の日本の歴史が何処にあるのか解らなくなってしまっています。
戦後70年間そんな状態が続き、学校で教える内容も変わり、混乱が今も続いています。
12年前、第一次安倍内閣において教育基本法が改定されました。それ以来、学校教育で使われる教科書の編纂作業は進められていますが、4年ごとの検定と検定を通過した十余種の中から教育現場で使う先生方の選定作業に阻まれ、新基本法に適合した新教科書の使用率は、僅か10%から15%程度といわれています。
日本古来のご先祖の言い伝えや教え、日本独特の神道にそった生きかた、万世一系の天皇家の歴史に至るまで、日本人の歴史学者は、学校で教える教科書に正当性を欠くかいた、あるいは削除を施しました。小さい時に教えられたことはその人の生涯、記憶に残ってしまいます。
このような事情から、大方の日本人は、アメリカの民主主義が正しく、日本古来の天皇制は帝国主義であり、封建そのものであると信じています。また日本は、侵略戦争を起こした悪い国で、近隣諸国の方々に大変な迷惑をかけたと思い込んでいます。それを推進したのは、帝国軍隊であり、日本国民はそのために親兄弟を生死を分けるほどの辛い目にあったと教えられ、尚且つ未だに中国韓国に謝り続けています。
日本の本当の姿は、そんなではありません。世界一高貴な歴史を持った国です。世界一の文化と歴史をもった民度の高い国が私達の日本です。
一つの王朝が連綿と2678年も続いている奇跡の国です。大東亜戦争で敗戦の悲哀を味わいましたが、それ以外には大きな戦争もなく革命もなく、同一の民族が仲良く一つの国としてまとまって来たのが私達の日本です。日本人は争いを好みません。民族同士が対立したり戦争などしないのが日本人の特徴なのです。
昨年中学生用の歴史教科書を入手しました。勿論文部科学省の検定で認証されたもので、『新版中学社会・新しい歴史教科書』自由社です。これを字体を大きくし、読み易く、漢字を少なく、写真や図表は使わず、余分な記述を出来るだけ省きました。A4紙を使い、小冊子にまとめました。
実は2018年に、佐藤フランシスコ夫妻が三重県人会館にて、9回に渡って日本の歴史をポルトガル語で講演しました。私達ブラジル日本会議も、「正しい日本の歴史」をブラジルの方たちに知ってもらおうと、日本語の資料を提供し、彼がそれをポ語に訳し、参加者に無料で配布しました。映写による説明だけでは、年代、歴史用語、人名など理解出来なかった人も「小冊子」を読むことにより、より日本の歴史を理解できたと思っています。
さて、この度のブラジル日本会議の新企画「日本人の歴史物語」の説明をします。目的は、
① 近現代史における捻じ曲げられた日本歴史を正したい。
② 歴史というより日本の物語を中心に、日本人のあり方を伝えたい。
③ 覚える歴史でなくどうしてどうなったという考え方を紹介したい。
④ 全体をとおして日本人のよって来るところは何処なのかを知る。
⑤ 歴史を通して日本の未来はどこにあるのかを探りたい。
大仰な目的を書きましたが、要は歴史に登場する人物を中心に、日本の歴史を見直してみたいと思うのです。
ブラジル在住の日本語の解る方には、中学生用の新しい歴史などには興味が湧かないでしょう。
それで、日本人が日本人らしくなる為の「日本人の歴史物語」と称して時代時代に出た偉大な日本人を話題の中心にすえ、どこが凄いのかを物語りたいと考えています。担当は徳力です。月に1回、第4火曜日の10時半から12時までを第1部とし、昼食を挟んで午後1時半より第2部です。参加者による「偉大な日本人の物語」として、家であらかじめ勉強した偉人伝を聞かせてもらいましょう。発表のあとは自由討論とし、歴史と現在の問題点を考えましょう。
日本人としての誇りを高々と掲げられるように、誰かが先頭にたってやらねばならない仕事であると思います。私が勇気を奮い起こして、始めます。一人でも多くの方に聞いてもらうため頑張ります。
今月より始め11月まで、全9回で一区切りの予定です。参考までに日本語の小冊子は無料でその都度配ります。或は事前にE―MAILでお手元まで届けます。
場所は力行会のサロン(住所Rua Primeiro de janeiro,53. Vila Clementina)です。メトロサンタクルス駅より徒歩5分です。第1回目は、3月26日・第4火曜日。10時半からです。
参加費は場所代として10レアル。昼食は、近くのポルキロでどうぞ。午前中のみの参加も可能です。
問い合わせや申し込みは、徳力啓三宛(電話11・3981・1648、 携帯11・99196・2355、メールはkeizo.tokuriki@gmail.com)。会員外の方の参加を歓迎します。仲間を誘って来てください。